病院の紹介

病院長挨拶

糸魚川総合病院 病院長 樋口 清博

 糸魚川市は2012年4月の時点で人口47,156人で、高齢者人口が15,719人の地域です。将来に渡って糸魚川で住み続けるためには、出生から大人になり老いて死んでゆくまでの間の基本的な医療福祉サービスがこの地域で受けられることが前提条件となります。当院は糸魚川で唯一の総合病院であり、産婦人科、小児科、内科、外科、整形外科で複数の常勤医がおり、脳外科、血管外科、眼科、耳鼻科、麻酔科、歯科の先生も含め現在33名の常勤医が活躍しています。昨年度は地域で救急車で運ばれる人の91%にあたる1,771人を当院が引き受けています。病床は全部で269床であり、そのうち220床が急性期病床、49床が慢性期病床であり、さらに80床の介護老人保健施設が併設されています。

 私の2003年2月の赴任の頃から日本全国で医療崩壊が進行しています。幸い当院は糸魚川市の支援を得て、2007年3月に産婦人科病棟の改修を完成させ、翌2008年4月には、閉院した姫川病院の後を継いで循環器医療を行うべく循環器棟を増築しました。これらの糸魚川市の支援に加え、富山大学そして新潟大学のご協力、さらに医師会の皆様のご協力で、厳しい状況を乗り切ってくることができました。

 この増築の目的は、2つあります。1つは、地域の救急医療を行う最適な場を作り出すことのみならず災害医療に対応できる場を提供することです。このために4階部分を新型インフルエンザや災害時に活用できるように設計し、また1階には救急隊のためのワークステーションも準備しました。2つには、この新しい施設を活用して、救急医療を含む幅広い急性期医療に対応できる医師・看護師などの医療従事者を育成することです。前期研修のみならず、将来的には総合医の育成も視野に入れて準備をしているところです。

 一方、糸魚川地域には高齢者が多く住み、高齢化率は33%となっています。高齢になるに従い医療のみならず福祉・介護の重要性は増してきます。病院としては現在行っている医療福祉サービスを更に充実させる必要があります。地域に必要なものは何かを知るために、今年の3月から7月にかけ地域の介護事業を中心に実態調査を行いました。その結果を基に、今後は行政や地域住民の皆さんたちと共に医療福祉サービスを充実させていきたいと考えています。

 医療福祉を考える場合、最も重要な資源は「人」です。医療福祉はチームで行うものでもあります。地域貢献を行うためには、人材育成が必須です。糸魚川病院としては、若い医療従事者を育成しながら病院全体を活性化させていきたいと考えています。そのためには地域の皆様の温かいご支援と厳しいご叱責が必要です。是非よろしくお願い申し上げます。

糸魚川総合病院 病院長:樋口 清博