研修を終えて

糸魚川総合病院での初期研修 急性期から介護まで

平成24年度協力型研修医 2年目 守吉 秀行

 医療の世界は日進月歩、日々新しい技術が開発され、各診療科の専門性が非常に高まっています。これとは逆に、高齢化が進行により、様々な基礎疾患を持つ方が増加し、多領域の疾患に対して幅広く対処できる医師が求められています。人口約4万7千人、高齢化率約33%である糸魚川市唯一の急性期病院で、同市の救急車の約9割が疾患を問わず搬送される糸魚川総合病院は、このような力をつけるためにはとても良い環境であったように思います。
 糸病での救急研修では、ほぼ全ての担当症例に対して記録が求められ、指導医からのフィードバックを受けることができます。私が記録し得た症例は377症例(毎月平均約47症例)、決して多い数値ではありませんが、この作業は自分が経験した症例を、何を根拠に、どう判断をしたのか、常に振り返るという習慣に結びつきました。軽症例はもちろん、低血糖、骨盤骨折による出血性ショック、肺炎や尿路感染による重症敗血症、鼠径ヘルニア嵌頓に対する緊急手術、くも膜下出血に対する準緊急開頭クリッピング手術、超急性期脳梗塞に対するrt-PA投与など、重要な疾患も経験し、非常に充実した研修を行うことができたと考えています。
 また、急性期医療だけでなく、高齢者医療・介護について考える機会も非常に多くありました。高齢者が入院となり著しくADLが障害された時、多くの場合は適切な介護を整備しなければ退院することができません。不十分な介護状態で退院となった場合、再び体調をくずし、状況によっては急性硬膜下血腫など緊急手術を要する状態で再び入院となってしまいます。高齢化率の高い糸魚川での研修は、疾患の勉強だけではなく、患者さんの社会的背景、リハビリテーション、介護まで自分の視野を広げることとなりました。
 研修は院内のみで完結しているのではなく、Gautam deshpande先生を招いての教育回診、沖縄の群星病院群での教育回診へ参加する機会があり、これらは高度な米国式の医学教育を受けるチャンスでした。Deshpnade先生の教育回診では症例プレゼンテーションを担当させて頂き、病歴・身体所見から診断にいたるまで、系統的に学ぶ良い機会となりました。
 私の糸魚川での研修は8ヶ月と非常に短い間でしたが、このように今後医師としての基盤となる貴重で濃密な経験をすることができました。糸魚川総合病院で学び、感じたことを大切にして、今後も励んでいきたいと考えています。

 

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