かき氷の美味しい季節です。皆さま、夏といえば何を連想されますか?
海水浴、スイカ、花火…そうですね。えっ! 女の子の水着姿ですって? 魅力的です。(笑) ところで、ダンス界においては、ラテンは肌が黒いのが強く美しいとされています。自称「ラテンダンサー」の筆者、年齢を問わずチョコレート色に焼けた男の人には、とても魅力を感じます。(ハートマーク)ちなみに、眼科医は「もぐら」同然。真っ白です。太陽光から遮断されていますので。眼科の診察室や検査室は、遮光カーテンで覆われています。眼底検査や視野検査など大部分の眼の検査は、暗室で行われます。外は晴れなのか曇りなのか、昼か夜かも分かりません。
そうそう、夏といえばビールが美味しい季節です。え? ビールは年中美味しいですって? その通り。(笑)季節を問わず、ビールはいつでもどこでも美味しいですね。自分の場合、ダンスの練習を終え、帰宅して真っ先にすることは、手洗い(第239話)。その次にすることは、冷蔵庫を開けて缶ビールの栓をプシュッと開けることでした。そんな自分も年を重ねるにつれ、ライフスタイルが少し変わってまいりました。帰宅して手洗いをし、冷蔵庫を開けるまでは同じです。次に日本酒の栓をポンと開け、お気に入りの青い江戸切子のぐい呑みに冷酒を注いでぐいっ。「生きていて、良かった!」至福の時間です。当院眼科にお越しくださる80代の男性患者さまで、診察のたびにさり気なく日本酒専門誌を置いてゆかれる方がいらっしゃいます。日本人ならやはり日本酒でしょうか。50になって日本酒の良さが分かり、自分はやっと大人の仲間入りができたという訳ですね。(笑)
さて、時間をさかのぼり、筆者が20代だった頃を思い出してみましょう。バブルの時代ですね。当時は好んでカクテルを飲んでいました。ジンベースが好みでしたね。ジン・トニックやギムレット、マティーニなど。同じく昭和の時代、うちのリーダーが社会人になりたての頃は、大人の世界に憧れてキャバレーやスナック、バーへ通ったそうです。日本酒はあまり飲まず、もっぱらウイスキーだったそうですよ。一方、当時リーダーと同じ独身寮に住んでいた職場の先輩は、仕事を終えたら寄り道せずにまっすぐに帰宅して、おうちで晩酌を楽しんでおられたとか。
「わしゃ仕事が終わったら、もっぱらチーズと日本酒じゃ!」
そうおっしゃって。独身寮の片隅でひとり、チーズをつまみに日本酒に酔いしれる50男の姿を想像すると、当時20代だったリーダーは『トリビアの泉』、タモリの90へぇ!(古すぎ?)今ではそれが粋に思えるというから、スバらしい! おうちでひとり居酒屋、若い頃には分からなかった魅力が、歳をとって分かるんですね。彼も大人になりました。(笑)
夏といえば、ビアガーデン、そして女の子の浴衣姿。夏の夜を盛り上げてくれる相乗効果があります。浴衣着用女性には特別料金が設けてあるキャンペーンが、ビアガーデンにあるくらいですから。女の子じゃなくても規約上、オバさんの筆者も浴衣を着れば割引してもらえるなんて、ありがたい。(合掌)ビアガーデンといえば、亡き父との楽しい思い出があります。ここでさらに時をさかのぼり、タイムトリップしてみましょう。物心がつく年になった娘(筆者)を、父はよく酒場へ連れて行ってくれました。(第45話)かつてのビアガーデンは、随分様変わりしましたね。昨今の2時間食べ放題・飲み放題とは異なり、45年前のビアガーデンは会話を楽しみ、場の雰囲気を味わう静かで上質な空間。そこでは騒いでいる人、ガツガツ食べている人、酔っぱらっている大人の姿などありませんでした。おつまみは枝豆、そして薄くスライスされたチーズとサラミぐらい。品よく白いお皿に盛りつけてありました。当時自分はコーラを飲んでいました。チーズは万能選手。コーラにも合うおやつですね。そしてビールはもちろんのこと、どんなお酒とも相性が良い乙なおつまみです。
最後に。ダンスホールと同じ、バーは大人の社交場です。仲間とワイワイ飲むお酒は良いですが、中年が酔って大声を上げたり、はめをはずして騒いでは格好悪い。今の若い人はスマートです。酔っぱらいのオジさん、オバさんほど、お見せ苦しいものはありません。そこで筆者からの提案です。自分と同じ、お酒好きのミドル・エイジの皆さまへ。この夏、ぐっとオトナになりませんか? 上野駅の構内で、見知らぬ酔っぱらいとのシンクロは、自分は卒業いたしました。(笑)ダンスと同じです。酒場でも「人に見られている」を意識して、背筋を正し、丹田と骨盤を引き上げましょう。ジヤッジはお店の人と、周りのお客様。さて自分は、何チェック入れてもらえる? ワクワクしますね。お一人様を謳歌している50代、60代の方々へ。あなたはそこでは俳優です。ステキなオトナの出会いが待っているかもしれません。(笑)
著者名 眼科 池田成子