読者の皆さま、重大なお知らせがあります。自称、「女にもてない哀れな40代独身男」のリーダーが、今年の2月1日をもって満50歳の誕生日を迎えます。そもそもこの『社交ダンス物語』のコンセプトは、40代チビ・ハゲ独身男女が『婚活』をも省みず、ひたすらダンスに没頭する物語。40代のうちは、「ああ、あの人たち、可哀想ね。でも、ひょっとしたら結婚できる可能性はあるかもしれないわね。」と、周囲の笑いと哀れみを誘っておりましたが、50ともあらば、もはや笑えなくなってしまいました。
思い起こせば、この『社交ダンス物語』は、2008年4月から連載で糸病のホームページのコラムに掲載させていただいております。何事においても、始まりがあれば終わりがあるように、ダンサーとしてまだまだ現役で活躍できるのに、引退を表明なさるプロの競技選手の先生方を見て、『有終の美』を感じないではいられません。よって、名残惜しくも、この物語も今回で最終回となることを覚悟し、リーダーが50歳を迎えることを当院のY副院長に報告いたしました。
Y副院長は深刻な顔をするどころか、「それがどうかしたの?」とばかりに、きょとんとした目。筆者の心配とは裏腹に、糸病の広報委員会などによる院内会議等にかけられることもなく、エッセイの継続許可がすんなり下りました。『アマチュアダンサー』の『中高年』といえば、世間一般からは『オタク』と畏れられているのではと懸念されましたが、今や50代独身ダンスオタクは、家庭がありダンスをなさらない人達から見ても、ごくフツーだったのですね! ありがたい時代です。
四十にして惑わず
五十にして天命を知る
ダンスの魅力に心を奪われ、青春の日々の全てを捧げてきたというリーダー君(ダンスの上手下手は別として)、40代も惑わずダンスを愛し続け、そして50歳を迎える今、『ダンス』は『天から与えられた自分の使命』と悟るでしょうか? 彼の歩むダンス人生と共に、この『社交ダンス物語』もさらにバージョンアップしたいと思っております!(笑) そして筆者からのメッセージ、趣味やお仕事に没頭なさっている50代、60代独身男性の皆さま、とても素敵です。これからは、夢のような貴方の時代がやってくる!
著者名 眼科 池田成子