社交ダンス物語 121 できる男の共通点!

コラム

 男の人には、自分を格好良く見せたがる人が多いらしい。ダンス界においては、『教え魔』という言葉がある。リーダーの話によると、中学しか卒業していないのに「自分は東大の医学部を出た!」と言わんばかりに、ダンスパーティーで女の人に吹聴している『教え魔』もいるとか…。

 ちなみに、女の人に分からないと思っても、パーティーでは踊らずともホールドしただけで(組んだだけで)、相手の女性に男性のレベルは知れてしまう。社交とはいえ、ある意味で『社交ダンス』は殿方にとって、自分が測られるコワい『ものさし』でしょうか?(女で良かった。ほっ)

 競技ダンスを経験して知ったこと、それは、上級選手は謙虚であるということ。できる男は、トップを知っている。つまり、そのレベルに到達するまでに、どれだけ地味な努力を積み重ね、ストイックな生活が求められるか、その道のりを知っている。そして、自分よりも下級選手を見下さない。なぜならば、勝負の世界において、自分は抜かれてしまうことも知っているからだ。
 
 謙虚といえば、お医者さんにおいて、筆者の知るI病院の院長先生ほど謙虚で礼儀正しく慕われる医師を、未だ見た事がない。かつて『緑内障手術の神様』と称賛されていた、奈良にクリニックのあるN先生もそうだった。幸運にもN先生の手術を見学させていただく機会があったが、当時70歳を過ぎても斬新のルビー・メスを振るい、真摯に執刀しておられた。「きみはどう思う?」大先生でありながら若い医師達と同じ目線で学問を追求しておられた姿は、今も筆者の記憶に残っている。できる男の共通点は、どこの世界も共通しているのだろう。

 さて、話をダンスに戻して。できる・できないに関わらず、うちのリーダーも謙虚である。競技会場ではパートナーをガミガミ叱るよそのリーダーを見るが、うちのリーダーはパートナー(筆者)が失敗しても、一度も非難したことはない。
「パートナー(女)がうまく踊れないのは、リーダー(男)の責任だ。」
彼は、そう言っている。ダンスはダメでも、超カッコ良し!(笑)


パートナーから一言:ひと試合踊り終えフロアから退場する度に、人前で嬉しそうにパートナーのお尻をポンポン叩くのは、やめて下さい。

著者名 眼科 池田成子