ホワイトデー近し。うちのリーダーは、そわそわしている。そう、憧れの女神様(第75話)に、チョコのお返しをさせていただけるからだ。彼の女神様とは、うちの病院の独身のお医者さん。昨年のバレンタインは、病院の売店で買ったという板チョコに、可愛い赤いリボンをつけて下さったそうだ。幸運なことに、今年のバレンタインもその女医さんからチョコを戴いたそうである。今年は色とりどりに包装された、ブランデーやウイスキーなど洋酒入りのチョコレートであった。
リーダー:「これは病院の売店のチョコじゃないよね。僕のために、デパートで買ってくれたんだよね。」
パートナー:「そうよね。(コンビニで買ったのかも?)」
リーダー:「お酒が入っているよ。高級チョコだ!」
パートナー:「よかったね。」
リーダー:「僕は、昇級したんだね。」
パートナー:「はぁ?」
学生時代も社会人になってからも、『勘違いされたら困るから』という理由で、女の人から一度もチョコをもらったことがなかったというリーダーは『バレンタインは嫌いだ!』と、この時期は憂鬱になったという(第12話)。それが今ではチョコをいただけるようになり、昇級したとばかりに嬉しそうである。
☆パートナーから一言、「ダンスも昇級してください。」
著者名 眼科 池田成子