社交ダンス物語 96 リーダーとパートナーの会話 11

コラム

 盆暮れ正月なく、結婚のあてもなく(涙)、病院の講堂にはダンスの練習に勤しむ中年男女の姿あり。試合で勝つためには、基本に忠実であることが肝心だ。ラテンの基礎となるルンバ・ウォークの練習を、各々始める。ある晩のこと、ルンバ・ウォークをしながら、ふとリーダーがつぶやいた。

リーダー:「なぜ、ラテンダンサーには、ゲイが多いのだろう…」

パートナー:「ゲイって、洗練された人に多いと聞くわ。ビジュアル的にも感性的にも、女の人よりも男の人の方が美しいってこと?」

リーダー:「そうかなあ。ボクは男よりも、女の人の方が美しいと思うけど…」

パートナー:「ダンスは、美の追求。『究極の美』といえば、女は男にかなわないのかも。ギリシャ彫刻の男性の肉体美、息を飲むほどに美しいわね。蝶やクジャクだって、メスよりもオスの方が美しいわ。」

 ジャッジは女を見ていない、リーダー(男)を見て採点するとさえ言われる。春の競技会近し。リーダー君の力強くしなやかで美しいボディーラインと、優美な舞いに期待する!(笑)


♥;ところで、正月明けのおなかのプニョプニョ、なんとかしてちょーだいっ!!(by パートナー)
♠;おもちを食べ過ぎました。(by リーダー)

著者名 眼科 池田成子