社交ダンス物語 355 悶絶からの脱出

コラム

 皆さまこんにちは、糸病・眼科の池田です。今回のテーマは『悶絶』です。皆さま悶絶なさること、おありですか? あるある、旦那のいびきが凄くて、殺人的ですって? お父さんの足のニオイ、臭すぎ?! その他に悶絶といえば、何をイメージされますか? えっ? 悶絶シリーズですって? それ、アダルトビデオのことですか? 聞いたことありますが、私は見たことはありません。そもそも、ダンスに熱心な人は、ポルノに関心ないのでは? 競技選手はアダルトビデオを見ている時間があったら、ダンスの練習をしていますよ。(笑)ダンスをなさらない方には、ご理解困難かもしれませが、競技選手のリーダーとパートナーは一緒にいても、ダンス以外は指一本も触れません。
「君はダンスをしていて、女もモノにできないのか?」
うちのリーダーが若かりし頃、ダンスホールで年配の男性から、冷やかされたことがあったそうです。そのオジさん、どんなにダンスが巧いかと思ったら、ブルース、ジルバがそこそこだったそうですよ。そんな昭和の時代があったのですね。現代では老いも若きも、女目当てでダンスするほど、非効率なことはないでしょう。
 
 さて、食欲の秋です。悶絶といえば、自分の場合、そんな食べ物があります。イカの塩辛がそう。吞ん兵衛として、失格ですって? 自分は食べ物の好き嫌いはない方ですが、イカの塩辛は一口食べてギブアップします。あと、ほたるいか沖漬けも然り。これは、富山名物です。ぷりっとした身の食感、濃厚なワタのコク、特製タレの味わいが絶妙で、ご飯もお酒も進むといわれ、県外の方へのお土産にも喜ばれている逸品のようですね。でも、これも食べたら悶絶します。ほたるいか沖漬けは、意を決して食べても、せいぜい1匹が限界。糸魚川に住んでいながら住民票は富山のままですが、自分は富山県民として失格? 実は新潟出身のうちのリーダーも、イカの塩辛とほたるいか沖漬けは、大の苦手だそうです。口に入れたとたんに、吐き出すそうですよ。自分たち、トリッパ(牛の第2胃袋)は我慢して飲み込めますけれど。(第169話)
 
 そうそう、悶絶といえば、ボールルームダンサーはダンスのテクニックで悶絶します。今では少しマシになりましたが、かつてはフォーラウエイ・リバース・アンド・スリップ・ピボットでは、お互いあえぎ苦しみながら踊っていました。リーダーは踏ん張って、お猿さんのように歯をむき出していましたね。踊るというより、リーダーとパートナーで、相撲をとっていた?
「わかる、わかる、その気持ち。」
どんなにダンスがお上手な方でも、昔は初級者です。できないチビ・ハゲの切ない気持ち、よおーく察していただけると思います。ワルツのレフト・ウイスクもそう。一昔前の自分たちの踊りは、勢い良く飛び込んで来る女子を男子は腰でキャッチして、持ちこたえていました。
「女の人を、支えきれない!」
元柔道選手のうちのリーダーは、目を白黒させていましたね。今では知恵がついて、女子が立つのを待って男子はポーズとるので、そんなに力はいりません。なお、ダンスパーティーでは、スローのスリー・ステップで悶絶なさる殿方もいらっしゃるのでは? 男子がゆく前に、女子はどんどん後退しちゃいます(それって、自分のこと?)。男子は体勢が保てず、「あれー!あれー!」とばかりに腰抜け状態。(笑)
 
 最後に悶絶といえば、夢の中でも、悶絶している自分がいます。自分は悪夢をよくみる方ですが(第140話、第169話)、チャチャチャの前進、後退のステップが踏めずに、あえぎ悶え苦しんでいる自分がいます。これは夢かうつつか? ダンスのステップが踏めない自分は夢の中で、
「苦しい、苦しい、これは夢であって欲しい…」
と、切実に願いながら、ステップを踏んでいます。これは夢。現実でもそう。(涙)踏暦は長いのに、チャチャチャのステップは、今もろくに踏めません。そこで、これからの自分たちのテーマは、ダンスで悶絶からの脱出です。食もそう。筆者が中学生だった頃、担任の男の先生はキュウリが大の苦手。学校給食でキュウリが出たら、いたずらっ子が先生のために、たっぷり配膳していましたね。先生の目には涙(まるで、ゴーモン?)。ちなみに、お坊さんであるうちの弟は、おときで高野豆腐が出されたら、一目散に逃げ出したくなるそうです。苦手な食べ物がおありの方へ。いざ、悶絶から脱出しましょう。チビ・ハゲ、イカの塩辛とほたるいか沖漬けは、お湯でゆがいてマヨネーズを付けて食べるか、炒めてチャーハンにするなど工夫します!(笑)
 
 
☆成子さん、絶対にムリムリ!(by リーダー)