実は隠すといえば、もう一つ悩んでいることがあるのですよ。それは、胸や脇の下、二の腕に入れられた目印です。××で放射線治療を受けるにあたり、皮膚に黒や紫色のやや太めの線が入れられました。モザイクなのかデザインなのか、アートのようにも見えます…。ナスカの地上絵? 宇宙人のイタズラをも連想させる模様です。放射線治療は土日を除く連日行われており、目印を目標に放射線が照射されます。若くてステキな放射線技師さん達が、治療を担当してくれているのですよ。
「印を書きます。」
そう言って、目印が消えないよう技師さんは毎回のように印の箇所に色を書き足します。まるでタトゥー? 今やタトゥーは、ファッションとして楽しまれています。一昔ならタトゥー(刺青)といえは、コワい人のイメージでした。自分は仕事と××の治療を両立させていますが、糸病・眼科の池田は白衣の首元から刺青をのぞかせていると、患者さまがギョッとなさっていたら、ゴメンナサイ。
さて、タトゥーで注目された女性といえば、女優のアンジェリーナ・ジョリー。タトゥー好きなセレブの一人として知られている、最年少グラミー賞歌手、ビリー・アイリッシュもそう。彼女はインスタグラムで、首の付け根から背中に入れた巨大なタトゥーを公開。日本でも、タトゥー有りの女性芸能人は大勢いらっしゃるようですね。ワンポイントのタトゥーを、背中や腰、肩や耳の後ろ、手の甲や手首、ミサンガのように足首に入れています。叶恭子さんの掌に入れた小さな「叶」の赤いタトゥー、ネイルの色とマッチしてお洒落ですね。
話をボールルームダンスへ。ボールルームダンスのドレスは女子の場合、胸や背中、脇腹や太ももなど、肌を露出させるものが多いです。とりわけ、競技用ドレスはそう。胸も背中もバックリ開いています。前段でタトゥーはファッションと申し上げましたが、JBDFの競技会でタトゥーを入れている選手は、いまだかつて見たことはありません。なお、海外で開催されている競技会のダンス・チャンネルを見ても、タトゥーをあらわに見せている外国人選手は、ラテンダンサーならいそうで見当たりません。2023年度後期のダンスの競技会が、××の放射線治療期間と重なってしまいました。競技用ドレスを着たら、胸元や脇から目印が丸見え。(ムンクの叫びマーク)放射線で皮膚が弱くなっているため、絆創膏や湿布を貼ることは禁じられており、肌色のテープで隠すこともできません。××患者、新潟県大会のフロアで、胸、脇の下、そして二の腕に入れられたタトゥーもどきを公開。エキセントリックな選手、間違いなし!(笑)
☆糸病コラムをご愛読いただき、ありがとうございます。健康で良い年を迎えられますことを!
著者 眼科 池田成子