社交ダンス物語 367 リーダーとパートナーの会話 40

コラム

 ダンスホール銀の花(第347話)の、ダンスパーティーのミキシング・タイムを終えて。その直後にリーダーに誘われ、ルーチンの競技の足型で踊った時のお話です。
 
パートナー:「あなたのリード、伝わらない。」
リーダー:「え? 僕はミキシングで成子さん以外の女の人と踊って通じたよ。」
パートナー:「それは女の人が上級者だからじゃないの? コーチャーが言っていたわ。女の人は下半身を使えば使うほど、美しいダンスになるって。ミキシングで、あなた以外の男の人に踊ってもらった時、私の腰は面白いくらいにコロコロと動いたわ。でも、あなたと踊ったら動かない。下半身が使えないの。」
リーダー:「……。」
パートナー:「あなたは手リードをしているのよ。特にワルツのPP。」
リーダー:「銀の花のお客さんは、上級者ばかりだ。でも、成子さん。パーティーで上手いダンスと勝つためのダンスは違うよ。」
パートナー:「上手いダンスが勝つためのダンスじゃないの? リードが伝わらなくでも、競技の足型が分かっているから、あなたとはバリエーションで踊れるわ。」
 
 ダンスホール銀の花では、スタンダードA級もしくはB級と思いきや、競技経験はなしというお客さまもいらっしゃいます。全く知らない足型も、踏ませてもらえるのですよ。(凄すぎ!)
 
リーダー:「成子さん、競技ではリードが伝わらなくてよいよ。見栄えが良ければ。」
パートナー:「私たちの踊り、見栄え良いの?」
 
☆チビ・ハゲ、♪チャラリー 鼻から牛乳〜(涙…笑)
 著者 眼科 池田成子