社交ダンス物語 378 万能選手

コラム

 夏もたけなわ、ビールの美味しい季節です。
「あれ? チビ・ハゲは、禁酒したのでは?」(第377話)
はい、人間とは実に意志の弱い生き物でございます。(涙…涙)ビール LOVE!(笑) ちなみに、ビールに合うおつまみといえば、何を連想されますか? 肉でガツンとボリュームつまみ、スパイシーなアジアンテイストの鶏の唐揚げや豚バラ肉のくし焼き、しっかり味のメンチカツですって? 濃いめのビールが進みそうですね。うちのリーダーはビールといえば、枝豆とお豆腐とトマト。キュウリにゴーヤ、ズッキーニ、お茄子といった夏野菜も大好きです。シンプルに味の素を振りかけて食べています。真夏の冷えたビールを前にして、彼はヴィーガン(完全菜食主義者)かですって?(笑) 自分の場合、おうちでの定番のおつまみと言えば、ナッツとじゃがりこでした。現在治療している××の薬の副作用に骨粗鬆症があるので、今は小魚(健康にぼし)をせっせと食べています。
 
 さて今回は、万能選手について考察してみようと思います。ここで申し上げる万能選手とは、競技会でラテンもスタンダードも計10種目全て踊りこなす10ダンサー(テンダンサー)ではなく、お酒の友としての万能選手です。その前に、筆者のお酒との馴れ初めのお話をいたしましょう。筆者の父はブランデーを好んで飲んでいました。お供には、ホワイトチョコチップと決まっていましたね。我が家の朝の食卓は、紅茶とブランデーで始まります。
「成子、お飲みなさい。」
作曲家であり、ピアニストであり、浄土真宗の寺の住職であった父は、ミルクたっぷりの熱々のアッサムティーにカミュナポレオンを惜しみなく注ぎ、娘に提供してくれました。茶葉はインドからお取り寄せしていましたね。んーっ! 格調高き香り。
「いってきます!」
高校生だった頃の自分は朝から多幸感いっぱい。自転車に飛び乗りフワフワ登校していましたね。(これぞ未成年の酒気帯び運転?!)
 
 ここで、ブランデーやウイスキーなどの洋酒には、チョコレートやいちごジャムが合います。でも、日本酒には、チョコもジャムも全く合いません。日本酒に合う定番のおつまみといえば、お刺身や酢の物。高級なので滅多に口に入ることはありませんが、からすみもいいですね。自分たちチビ・ハゲは苦手ですが、塩辛やホタルイカの沖漬けなども好まれそう。日本酒といえばチーズ、そう語っていたリーダーと同じ独身寮の先輩がいましたね。(第257話)確かに、チーズはワインにもビールにも日本酒にも合います。筆者の知る酒豪は、奈良漬けをカマンベールチーズで挟んで食します。彼女いわく、これが日本酒に合う最強のおつまみなのだとか。(笑)チーズは東西を問わず万能選手、焼酎やウイスキー、ブランデーにも合いますから。
 
 もう一つ、万能選手をあげるならば、ナッツでしょうか。さきいかやスルメは日本酒とマッチしますが、白ワインには3歩ひいても、赤ワインには涙が出るくらいに合いません。その点でチーズ同様に、ナッツはオールマイティー。どんなお酒にも合います。自分はナッツ大好き! くるみ、ヘーゼルナッツ、カシュナッツ、マカダミアナッツ、ピーカンナッツ…ナッツ好きにはたまりませんね。とある富山市内の居酒屋では、お通しに落花生が提供されていましたね。大きな竹籠に入れられた落花生を、若い店員さんがお客さんの席へ運んできます。お客さん達はめいめい片手を籠の中へ突っ込み、落花生をわしづかみして、それを自分の前に置かれた小さな籠の皿に載せていました。つかみ取りは1人1回のみ。手の小さな私に代わって、隣の席に座っていた男の人がガッツリとつかんでくれましたね。まあ、頼もしい! 当時は手指消毒なんてありませんよ。不特定多数の人が、素手を食べ物の中に突っ込み回すのです。今ならありえないこと? コロナ前の、何十年もさかのぼる古き良き時代のお話でした。読者の皆さま、糸病コラムをご愛読いただき、ありがとうございます。最後に筆者からのメッセージ、ソフトドリンクのコーラやジンジャーエールにも合いますよ。万能選手、チーズとナッツに乾杯!(笑)
著者 眼科 池田成子