社交ダンス物語 385 強いぞ新潟! 茨城県大会

コラム

「茨城は新潟から一番遠い。出来ることなら行くのは避けたい。」
そうは言えども、下手な鉄砲数打ちゃ当たる? チビ・ハゲ、昇級をかけて関東甲信越競技ダンス茨城県大会へ遠征する。
 
 マイカーでの移動だ。糸魚川から会場のある水戸まで411キロ。午前9時38分に糸魚川を出発。10時50分に小布施のPAでトイレ休憩をとる。
リーダー:「成子さん、清水の舞台から飛び降りる覚悟で僕がおごるよ。」
前回断念した小布施名物『栗ソフト』(第384話)を、リーダーがごちそうしてくれるらしい。栗ソフトが550円、モンブランソフトが680円。その違いは、モンブランソフトは栗ソフトに栗ペーストがかかっていて、さらに栗の甘露煮が2個トッピングされている。リーダーはモンブランソフトをセレクト。
「いただきまーす!」
食べようとした正にその時、携帯電話が鳴った。恩師の先生からだ。電話に出た。先輩、話が長い。長過ぎ! 電話が切れる頃にはカップの中身は白い液体へ…。黄色い浮き島が浮動していた。(涙…涙)
 
 12時51分に横川のSAに到着。ここでランチタイムをとる。お店おすすめは、群馬県産小麦使用の塩うどん。ネギとわかめと水菜がふんだんに入っていて、その上に栗と梅干しがトッピングされている。小布施のSAでは栗で痛い思いをしたので、ここでリベンジか? パートナーは栗入りのうどんを食する。リーダーは上州豚の豚汁定食だ。
 
 1時33分に横川のSAを出発。小雨の中、車を走らせる。下仁田あたりでウトウトと眠くなった。その後パートナーは、猛烈な腹痛に襲われる。
パートナー:「早くどこかのPAに入って!」
リーダー:「成子さん、どうしたの?」
パートナー:「あなたの新車のシートの上で、××することになるわ。」
リーダー:「それは大変だ!」
 
 2時12分に波志江のPAへ。パートナーは、しばし便座とお友達になる。(ほっ)2時27に出発。安心するも、つかの間。またもや腹痛が襲ってきた。2時37分、太田強戸のPAへ駆け込む。そこでパートナーはトイレの住人となる。
パートナー:「浮気したから、バチが当たったのね。」
自分は正統なそば派である。うどんは口にしない。栗につられて普段食べ慣れないグルテンの塊を食べたから、お腹がびっくりしたのか?
 
 4時10分、笠間PAで休憩。4時45分に水戸北ICを通過。国道123号で水戸市内へ。高速を降りてすぐの国道沿いの風景は、糸魚川と変わらない田舎に思えたが、よく観察すると糸魚川とは違う。卓球専門店に性活応援の店、クラシカルでお洒落なカステラ専門店がある。お夕食はホテルの近くの居酒屋「わん」。縁起の良い名の店だ。ここは茨城なのに、おしがなきを開くと妙高酒造が紹介されている。日本酒のリストには妙高山、越後おやじ、越乃雪月花、シャトー妙高、越乃景虎…。どれも新潟の酒ばかりだ。新潟から来たチビ・ハゲ、遠征地の居酒屋でマウンティングする。(笑)ところで越後おやじ、地元にいながら飲んだことのないお酒だ。早速ジャッジ。試合の前夜、400キロ離れた地で越後の酒を愛でながら、チビ・ハゲ桃源郷の境地。(競技選手としてあるまじき行為?)
リーダー:「成子さん、明日の試合は決勝だ!」
 
 新潟から来た甲斐があり。チビ・ハゲ、決勝で4位。なお栄えある優勝も新潟の選手だ。戦利品(茨城の地酒)をゲットするために地元のコンビニへと向かう。水戸市内のセブンに入った。そこに鎮座している日本酒は八海山に山田錦…。新潟ブランドばかりだ。茨城のお酒は…。あった! すみっこにあり。茨城県産ひたち錦100%使用、純米吟醸『来福』。戦利品として相応しいネーミングだ。チビ・ハゲ、お腹がすいてきたので、コンビニで遅いお昼を済ませることにした。リーダーは三元豚とんかつをチョイスしている
パートナー:「今さら縁起を担がなくても…。」
リーダー:「次の試合はもう始まっている。」
挑戦だけがチャンスを作る! チビ・ハゲ、縁をつなぐ栃木県大会に向けて(第371話)走り出すのであった。(笑)
著者 眼科 池田成子