社交ダンス物語 333 昭和人は語る

コラム

 皆さま、こんにちは。パソコン音痴(第325話)、自称『石器人』こと糸病・眼科の池田です。自分は石器人と思い込んでおりましたが、『石器人』とまではゆかない、『昭和人』と職場の仲間から指摘されました。自分は昭和40年代生まれです。ところで皆さま、昭和といえば何をイメージされますか? えっ!第二次世界大戦ですって?!歴史書にありますね。これは私が生まれる20年以上も前の出来事です。自分にとってアニメ「サザエさん」が、昭和の風物詩でしょうか。昭和はスマホも携帯電話もない時代。ちなみに、平成生まれの若い人から見た昭和のイメージは、「人間味がありあったかい」「ロマンチック」「ものがカワイイ」だそうですね。お褒めいただき、ありがとうございます。そして現代の小学生から見た昭和生まれのイメージは、「白髪にまげ、杖をついた和服姿のお婆さん」らしいですね。(オバさん、ヤラレタ!)

 さて、某・婚活アドバイザーによると、令和においては、女性を引っ張っていく『昭和型』の男性がモテるそうですね。
「女性は男が養い、守ってゆくものだ。」
この価値観を持つのが、昭和型の男。女性をリードしてデートでもお金を使わせず、金銭的にも精神的にも女性に依存しない。こうした「黙って俺についてこい」というタイプの男性は、昨今の恋愛・婚活市場ではかなり希少種で、頼りがいがあるとモテる傾向にあるそうです。そう言われてみれば、昭和の時代は「専業主婦」が主流でした。かつて母から聞いたお話です。外で働きたいと夫に願い出たところ、恥ずかしいからいけませんと願い出は却下。ある看護師さんのお話によると、彼女は夫から懇願されたそうです。
「肉が魚になってもいい。頼むから、働かないでくれ!」

 嗚呼、昭和。当時「肉」は「魚」より高い時代でした。今では輸入品の安いお肉が出回っていますけど。筆者が物心ついた昭和の40年代は、現代のような「スーパー」はなく、お買い物はレトロな「八百屋(やおや)」でした。当時レジ袋は普及しておらず。一家の妻は「奥さん」と呼ばれ、奥さん達は藤製の小さな買い物かごを腕にかけて、その日の新鮮な食材を購入していました。自動車免許を所持している女性は殆どいませんでした。お買い物は徒歩か自転車でした。ちなみに、大正生まれの祖母は自転車に乗っている所を親に見つかり、父親の逆鱗に触れたそうですよ。自転車は女が乗るモノではない!と。さて、お話を昭和へ戻します。昭和の時代は、男の人は自分の妻のことを「家内(かない)」と呼んでいました。
「うちの家内は…」
という感じで。「女」は「内」という概念。いずれにしても「昭和男」にとって、女を外で働かせることは「男の恥」。昔は夫婦では役割分担がありました。家事・育児は女のお仕事。『日本昔ばなし』にもあります。
「おじいさんは山へ芝刈りに…お婆さんは川へ洗濯に…」(笑)

 『産後パパ育休』が促進されている現代において、「男のお仕事」「女のお仕事」なんて言っていたら、「非国民!」とドン引き? ちなみに、令和の現代においても、男のお仕事と女のお仕事がはっきりと二分化しているのが、ボールルームダンスです。男のお仕事は、「方向」と「ステップ」を決めること。そして女性をリードすること。女性は、自分から先に動いてはいけません。ダンスでは、女は「待つ」「受ける」「ゆだねる」が3原則。ボールルームダンスはまさに『昭和型』の象徴なのでした。そこで、筆者からのメッセージ。昭和型がモテると言われている現代において、老いも若きも社交ダンスを始めてみませんか? ダンスは男性がリードして、女性がフォローするもの。ロマンチックですね。社交ダンスは人間味があり、あったかいスポーツです。令和において、ボールルームダンスが浸透してゆくことを、昭和人は願っております。(笑)


☆ モテるレシピ
男性:「僕と踊って下さい。」(まっすぐに女性の目を見て)
女性:「私、うまく踊れませんけど…」
男性:「大丈夫です。僕に任せて。」(笑顔で女性に腕を差し伸べる)
ギガ・カッコいい!!(キラキラマーク)

著者名 眼科 池田成子