社交ダンス物語 300 トラブルシューティング

コラム

 主にIT業界で目にする機会が多い用語、トラブルシューティング。これは、何らかの原因により発生した異常状態を解決し、正常な状態にするための方法のことです。手術学会でも、よく耳にする言葉ですね。トラブルシューティングは、あらかじめ想定された異常状態について解決方法がマニュアル化されたものを指すことが多いそうです。初めて操作する際に起こりやすいミスや、初心者などが陥りやすいミスなどについては、とりわけトラブルシューティングに記載されている場合が多いようです。ちなみに、ゆで卵の殻をむけばトラブル発生。悪戦苦闘していた筆者でしたが(第298話)、ある方からアドバイスをいただきました。その手法を忠実に実行したら、今では面白いくらいにつるんとむけます。奥が深いんですね。『料理』は『化学』でした。(笑)

 先日、こんなトラブルが生じました。朝の出勤時、車で職場へ移動中に、車内で異臭が発生。焦げたニオイがするのです。ニオイに過敏になっている筆者です(第293話)。オーバーヒート? このまま車を走らせても大丈夫? 水温警告灯は点灯していません。ハラハラしながら病院の医師駐車場までたどり着き、エンジンを切りました。その日の帰宅時に、またもや異臭が発生! 車が暖まったころに、ニオイが漂ってまいります。翌日の朝、エアコンをオフにして車を走らせてみました。走らせて数分後、またもや異臭発生。ここで、トラブルシューティング。車のディーラーにSOS! 原因が解明いたしました。車のエンジンルームから、多量の鳥の羽が発見されたのです。暖かい所を求めて、エンジンルームに鳥や猫が入り込むことがあるそうですよ。では、その鳥は『焼き鳥』になったのかと思いきや、鳥の姿はありませんでした。ほっ。(まさか、とけちゃった?)

 車の走行中に『異臭』が発生したら、トラブルシューティングとして上記をご参考に。ニオイから一件落着の後に、次なるトラブル発生です。今度は車の走行中の『警告音』です。エンジンをかけて走り出すと、セキュリティーアラームが鳴り続けるのです。シートベルトクリップはしっかりしまっているし、車のドアが半ドアになっている訳でもありません。助手席のシートの上に置いてある荷物の重みが原因で、アラームが鳴っているの? 荷物を後部座席へ移動させました。しかし、セキュリティーアラームは鳴り続いています。そこで、一旦エンジンを切って、再びエンジンをかけ直しました。
「ETCカードが挿入されていません。」
音声メッセージあり。そしてまた、けたたましいアラームが…。
「え?」
ETCカードは、ちゃんと入れてあります。ああ、不気味。おかしいと思い、カードを取り出しました。よく見たら、それはETCカードではなく、JA(農協)のキャッシュカードでした。これで問題解決です。筆者と同じ、走行時にアラームが鳴り続いたら、挿入なさったご自身のETCカードをご確認下さい。
「そんな愚かなことしないよ。」
はい、そうでしたね。(苦笑)

 ここで話をボールルームダンスへ。二人で踊っていると、トラブルが起きやすいです。そんな時、リーダーとパートナーは、つい口論になりがち。でもカップル同士の言い争いは、時間の無駄。上級者ほど、喧嘩しないそうですね。ダンスのトラブルシューティングは、まづはお互いの話を良く聞くこと。どうしても問題解決できないなら、引きずらないでコーチャーのレッスンを受けるのが得策でしょう。ボールルームダンスは、女性は男性のリードを感じて踊るもの。「待つ」「受ける」「ゆだねる」が苦手な自分の場合(第261話)、女性が先に動いてしまうのでトラブルが発生します。その結果、スタンダードのフォーラウェイ・リーバースでは、リーダーと相撲をとることに…。そしてダンスで大事なこと、それは二人の距離感です。ルンバでクローズド・ヒップ・ツイストを仕掛ける時に、うちのリーダーは歯をくいしばり踏ん張っていましたが(第255話)、それも解決いたしました。二人の距離感と位置関係、そしてタイミングにあったのですね!(笑)


☆成子さん、男女の距離感とタイミングはとても大切だ。ところで、恋愛や結婚もそうなの?(by 彼女いない歴5●年)

著者名 眼科 池田成子