寒い日が続きます。コロナでおうちごはん、冬のわが家で作るものといえば、お鍋ですよね。以前に、小粋に楽しむ鍋料理のレシピをご紹介させていただきました。(第213話) 今回は、湯通ししたブリと下茹でした大根でアレンジしました。鍋に火をつけたら、かまってはいけないというリーダーのおばあさんの教訓(第284話)をやぶった罰でしょうか? 火をかけて間もなく、待ちきれずにお鍋の蓋を開けてしまいました。すると、ボワッと鍋から炎上!(コワすぎ!)そう、愛称『キチガイ鍋』のお鍋の中味は、アルコール(日本酒)そのものです。瞬時にバッと鍋の蓋をしめて、事なきを得ました。ほっ(事なきを得たつもり)
忘れはいたしません。2016年12月22日、その日は糸魚川市で大規模火災が発生しました。(第192話)病院の窓から、火柱が立っているのが見えました。あれから4年、マンションの賃貸のお部屋から火を出そうものなら、自分はここにはいられません。失職して糸魚川から追放です。江戸時代なら、火あぶりの刑?! 火事を免れたことに、胸をなでおろした矢先に…。
「何? このニオイ?」
部屋の中は、異臭がただよっています。鍋のプラスチックの部分が燃えた訳でもないし、具材が焦げた訳でもありません。なのに、一体どこからこのような異臭がするのでしょうか…。
寒くても窓全開、ニオイを換気した後、お鍋を頂きました。食べ終わって、歯磨きするために洗面所へと向かいました。
「え” ?!」
鏡に映った自分を見て凍り付く。前髪が焦げて、ちりぢりになっているのです。(アフロヘアもどき)慌ててブラシを取り出し、前髪をとかしました。すると焦げた前髪の断片がボソボソと落ち、洗面所のシンクは真っ黒に…!(壮絶な光景)
次に自分はハサミを取り出しました。そして焦げた前髪を切りはじめました。想像以上にダメージは大きく、硬くちぢれた部分を切り落としているうちに、前髪はどんどん短くなってゆきました。そして、ぱっつんなオン眉へ…。まるで、チコちゃんのイメージです。
「ボーっと生きているんじゃねーよ!」
哀れで愚かなオバさんです。叱られること間違いなし。(涙…涙)
このたびはお鍋が炎上して、危機一髪。火事にならなくて、やけども負わず、本当に助かりました。糸病エッセイ『社交ダンス物語』を通して読者の皆さまに、筆者のオソロしき実体験を、そして自分の犯した過ちを告白し、ここで懺悔(さんげ)いたします。オン眉は、自分への戒めです。金輪際(こんりんざい)鍋に火をかけたら、火の管理はしますが、鍋をかまうことはいたしません。ところで、パートナーのぱっつん髪を見た、リーダーの反応は…
「成子さん、オリエンタルで神秘的だ。」
イメチェンしたパートナーとラテンを踊りたいといった感じです。塞翁が馬? 人生の禍福は転々として予測できませんが…
☆寒い季節、くれぐれも火のご用心を!
著者名 眼科 池田成子